2020年11月の記事一覧

(校長室より)  デジタル指導力(11/30)

 「全教員にデジタル指導力」11月23日付日本経済新聞の1面にこのようなタイトルの記事が掲載されました。記事の一部を紹介します。

 

 「政府はデジタル活用の能力を備えた小中高校の教員育成に乗り出す。授業でのICT(情報通信技術)活用法を各教科で示すとともに、来年度からICT関連企業OBらを学校に最大9千人派遣。将来は全教員が遠隔授業などを実施できるようにする。新型コロナウィルスの感染拡大も視野に入れ、世界的にみて出遅れている指導力の底上げを急ぐ。」

 

OECD(経済協力開発機構)の調査によれば、デジタル活用スキルが高い学校に通う生徒(15歳)の割合は、参加した79カ国・地域での平均が60%を超えていますが、日本は最低の27.3%でした。また校内ネットワーク環境整備においても、端末への接続が十分であるOECD加盟国の平均67.2%、米国や北欧諸国は80%を超えていますが、日本のそれは36.5%となります。

海外から大きく後れをとっている状況をうけて、今年度、文部科学省は全ての小中高の児童生徒全員に、学習用端末(タブレット、あるいはノートPC)を配布する予定です。また校内ネットワーク環境整備(Wi-Fi)も計画されています。こうしてハード面が徐々に整備される予定ですが、デジタル人材の育成には全国約100万人いる教員全員がICT活用や指導法に習熟する必要があると思われます。

本校においても、年度末までに全生徒・全教員にノートPCが配布される予定です。この端末をどのように活用するか、生徒にどう活用させるかなど、我々教員は学ばなくてはなりません。ICT教育に限ったことではありませんが、教員が学ぶことをやめたら、教えることもやめなければなりません。

(校長室より)お笑いジャーナリスト「たかまつなな」さん(11/24)

 お笑いジャーナリスト「たかまつなな」さんが、11月3付朝日新聞に紹介されています。
 たかまつななさんは、横浜市にある中高一貫のフェリス女学院中学校・高等学校を卒業し、慶応大学総合政策学部に進学、その後、サンミュージックプロダクションに所属し、お笑い芸人になります。2016年に慶応大学を卒業後、NHKにディレクター職で入局、本年退局し、お笑い界の「池上彰」を目指すことにしたそうです。たかまつさんは、子どもたちや若者たちに、「お笑い」で社会問題を伝えようとしています。
 たかまつさんが、中2の時、爆笑問題の太田光さんと思想家・人類学者の中沢新一さんの対談「憲法九条を世界遺産に」という本と出会いました。自分が思っていた憲法とまったく違う視点で書かれていたことに感動して、「お笑い」というのもありだと考え、中3の時、新宿区の「新宿ちびっこ漫才グランプリ」に出場、その後「ハイスクールマンザイ」に高校3年間出場し続けたそうです。
 現在、たかまつさんは、時事ユーチューバーとして活躍しています。【たかまつななチャンネル】(YouTube)が最近取り扱っている題材は、「アメリカ大統領選、ついに決着」「アメリカの若者のリアル」「石破茂氏との対談」「野田聖子氏との対談」「いじめ認知した学校、過去最多」などのニュースやレポートです。
 たかまつさんは、中学生の時から、政治や社会の問題を、同世代や若者たちに伝えたいと考えていました。NHKを退局したのも、自分で番組を作ることができるまで、あと何年かかるかわからない、と考えたからだそうです。これから若い世代と社会を変えていこうとしている、たかまつななさんに注目していこうと思います。

(校長室より)  「世界のドメイン、251」(11/2)

10月25付朝日新聞の全面広告欄に、世界251の国・地域のドメインが紹介されています。

本校webページアドレス(URL)は、http://www.nc.oizumi-hs.gsn.ed.jpとなりますが、このアドレスの最後にある「.jp」がトップレベルドメインと呼ばれ、本校が日本国に存在することを示しています。ちなみに「.us」アメリカ合衆国、「.ru」ロシア、「.cn」中国となります。「sekai-domain.jp」にアクセスすると、3D地球儀があらわれ、そこに表示されている色分けされたポイントをクリックすると、その国・地域のドメインやエピソードを見ることができます。

 

話は変わりますが、オリエンタルラジオ中田敦彦氏がyoutubeにて、約3000万人のフォロワーを持つ世界的クリエイター、NasDaily氏と対談しているのを見ました。NasDaily氏は、イスラエル/パレスチナ出身で、アメリカ合衆国のハーバード大学を卒業しています。卒業後ソフトウェア・エンジニアとして働きますが、自分の人生の過ごし方に疑問をもち、会社を辞め、世界に旅に出ます。そして世界を旅しながら動画を配信し、その動画コンテンツがFacebookで人気を博し、今ではたくさんのフォロワーが彼のページを見ています。そんな彼に興味をもった中田氏が自分のチャンネルで彼を紹介したことが縁で、この対談が実現しました。中田氏が最近学び始めた英会話で通訳なしの対談を試みたことも素晴らしいのですが、NasDaily氏の動画について、世界中のニュースが発信している内容と、NasDaily氏が発信していることの違いや、日本が世界からどう見られているか、といった内容の話も、興味深く聞くことができました。

 中田氏をはじめ、多くの日本人がyoutubeSNSを活用して動画配信を行っていますが、NasDaily氏のように、世界中に自分の意見を発信している日本人はいるのでしょうか? 再生回数や登録数を競うだけではなく、世界251の国・地域に対して自分の意見を発信できる日本人の活躍を見たいものです。