校長室より

(校長室より)「高校~大学、学費」(5/7)

4月25日付読売新聞に、学費についての記事が掲載されました。日本政策金融公庫(東京)が行った2018年度教育費負担の実態調査で、高校入学から大学卒業までに必要な費用は子供一人あたり953万4000円で2017年度より18万円増加したことがわかりました。

ベネッセが発表している、大学入学~在学中にかかる費用(受験料、生活費をのぞく)は以下のとおりです。

国立大学  入学時  817,800円 在学時2,143,200

私立大文系 入学時1,150,863円 在学時3,664,400

私立大理系 入学時1,518,333円 在学時5,048,500円となります。

高校卒業後、4年間勉強するために、それ相応のお金がかかります。しかし大学卒業後、社会人となったあとの年収や生涯賃金を考えると、大学時にかかる費用はそれほど高くないといえます。

厚生労働省の2017年賃金構造基本統計調査結果によれば、大卒者の平均初任給額は20.6万円、高卒者の平均初任給は17.9万円となっています。同様に、大卒の男性平均賃金(月収)は39.8万円、女性は29.1万円となりますが、高卒の男性平均賃金は29万円、女性は21万円となります。

これらを生涯賃金に換算するとどうなるでしょうか。

大学卒業後、23歳から60歳までの38年間、高校卒業後19歳から60歳までの42年間勤務すると、生涯賃金は次のようになります。大卒男性、1億8626万円、大卒女性1億3618万円、高卒男性1億4964万円、高卒女性1億836万円です。これに賞与も入ってきますが、生涯賃金でみると、大卒と高卒の差は約3000~4000万円ほどになるようです。大学の4年間にかかる費用(受験料、入学金、授業料、生活費等)を考慮しても、生涯賃金で考えると十分に元がとれそうです。

学習は、高校卒業後や大学卒業後も必要となります。将来の目標をにらみながら、毎日の学習に意欲的に取り組んでほしいと思います。