(校長室より)  教育と新聞(12/23)

 教育に新聞を活用する方法を考える「第25回NIE(エヌ・アイ・イー)全国大会」が11月22日、東京都内で開催されました。新型コロナウィルス感染拡大の影響で、今回は初めてオンライン開催となり、配信された講演や実践発表を教育や新聞の関係者が視聴しました。本県からも関係者15人が参加し、本校の大津幸信先生も参加しました。(大津先生はNIEアドバイザーとして参加し、その感想が12月13日付上毛新聞に掲載されました。)

 記念講演は、ハゲタカシリーズなどの社会派小説で知られる作家の真山仁さんが行いました。

「新聞を読めば自分は複雑な社会にいて、知らないことがたくさんあり、それを知る努力をしなければならないと気付かせてくれる」

「疑問があっても事実に基づいて反論しないと駄目」

「誰でもできるのは、新聞を疑い続けること。『100%本当か』と『うそだ』とはぜんぜん違う」

「『本当にそうなのか』という気持ちを子どもたちに持たせ想像を喚起させることが、これから新聞を用いた教育で一番大事になるのではないか」などと参加者に問いかけていました。

 

 話は変わりますが、新聞やマスコミが、新型コロナウィルス関連のニュースを数多く取り上げています。様々な情報が流れる中、私が当初から疑問に思っていたことは、感染者数だけでなく、検査した総数の情報を何故掲載しないのか?という点です。最近では、検査総数から導き出だされる陽性判定率も提示されるようになってきましたが、当初は全く公表されず意図的に隠しているのではないか、との感想を持ちました。新聞記事だけで、全てが明らかになるわけではありませんが、他人の考えを鵜呑みにするのではなく、自分自身で考えるために、新聞から様々な情報を入手することが必要です。高校生たちも、新聞から社会の課題を見つけ、自分で考える習慣を身に付けてほしいと思います。