(校長室より)  「ロナウドの言葉 胸に」(1/29)

 第99回全国高校サッカー選手権大会の決勝戦、山梨学院高校VS青森山田高校の試合をTV観戦しました。試合は2-2の同点で90分を終え、延長戦でも決着がつかず勝負はPK戦になりました。当初は青森山田が有利とされていましたが、必死の守りをみせた山梨学院が、PK戦を制し、第88回大会以来2度目の全国制覇を達成しました。

 上記タイトルは、山梨学院高校3年生のMF岩崎遼太君を取り上げた、1月27日付毎日新聞記事のタイトルです。

 岩崎君は小学校6年生の時、健康美容器具のPRの質問者に選ばれ、サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウド選手に質問する機会を得ました。一生懸命練習した、たどたどしいポルトガル語で質問しましたが、緊張で言葉が震え周囲の人に笑われました。ロナウド選手は「なぜ笑うんだい、彼のポルトガル語は上手だよ」とかばってもらい、言葉をかけてくれたそうです。岩崎君は、その時の感謝を原動力に努力を重ね、いつかはプロの選手になり、ロナウド選手と同じピッチに立ちたいと考えています。

全国大会1回戦はベンチ入りの20名から外れましたが、2回戦の鹿島学園戦では終了間際に出場、3回戦の藤枝明誠戦で先発出場しましたが、後半7分に右足を打撲して交代、その後の試合ではベンチに入れませんでした。晴れ舞台の出場機会は限定的でしたが、長谷川監督は、彼をこのように賞賛しています。「非常にまじめで信頼が置ける。(中略)彼はチームにとって本当に必要。気が利くところがプレーにも出て計算ができる選手」

 

小6の時、彼のポルトガル語を笑った人たちに対して、真摯に対応したロナウド選手は一流の人だと思います。人の努力を笑ったり、人の夢を笑ったりする人は、自分のやりたいことや好きなことに挑戦することをあきらめている人たちかもしれません。岩崎君の夢はプロになることであり、まだまだ時間がかかるかもしれませんが、彼の挑戦を心から応援したいと思います。